Pray through music

すとーんずにはまった元バンギャの雑記。

「僕らのピンク」考

HIKAKINさんコラボ動画を観てて考えていることを一旦投下。

 

「僕らのピンク」「赤レンジャー」と来れば当然、スーパー戦隊
スーパー戦隊ストーンズ。その中でも、大我さんのメンカラ・ピンクについて考えたい。

 

 


色の関係から見る「僕らのピンク」

ピンクレンジャー(桃レンジャー)は、2021年に至るまで、 スーパー戦隊に出現する回数34回、 そのすべてが女性キャラクターである。
女児向けアニメーションに於いては色彩の固定概念はそこまで強くないけれど、男児向けアニメはまだ色の概念は強い。
赤レンジャーは皆勤賞、青・黄色も頻出し、緑・ 黒も半数以上の作品に登場する。
これは、小学生が習う絵の具の三原色に基づいている。(※ 今の教えかたはわからないけど、私の小学校では赤・青・ 黄を三原色として習った)


ここで生物の色の捉え方の話に寄り道すると、人間の錐体細胞は3種類。 L・M・Sが受けた刺激が信号となり、 数値に変換して脳は色を認識する。
このときLに偏れば赤、Mは緑、Sに偏れば青と知覚する。 ただし、Sが最低値の場合は、 LとMの混合である黄色が知覚される。
また、その偏りが大きいと鮮やかな色になり、 小さいとくすみ色として認識される。
また、L・M・Sが受けた刺激の合計値が最大のときに白、 最低が黒として扱われる。


つまり、ヒーローたちの色は、人間の錐体細胞によって規定されたものだ。
(五輪が赤・青・黄・緑・黒で描かれ、白い旗に描かれるのも、 この人間の視覚に依っているだろう。)


さて、上記で「赤レンジャーは皆勤賞、青・黄色も頻出し、緑・ 黒も半数以上の作品に登場」ということは説明できる。 けれど上記のはなしに出て来た「白」ではなく、なぜ「ピンク」 が登場するのか。


赤・青・黄の組み合わせに緑ないし黒。 ここにもう一色入れる場合、色の彩度が重要になる。
「白」は無彩色と呼ばれ、ヒーロー戦隊の鮮やかさに寄与しない。
しかし、赤・青の中間にある紫を持ってきては、画面上にメリハリが出ない。赤・青・黄・ 緑より彩度の低いものが選ばれた方が全体としての調和がとれる。また、それらと同様に、単体でも一定の華やかさを持つ色でなくてはならない。

そこで選びとられたのが、ピンクというわけだ。


ピンクレンジャーの大我さん

ざっくりピンクレンジャーのキャラクター造形をみていくと、「 お嬢様・包容力・天然」のいずれかの要素が多い感じがする。 これはやはり、 桃やかつてピンクと呼ばれていた撫子からくるものが大きいだろう 。
桃は中国古典において西王母と結び付いている。また、 日本においても、桃太郎は桃から生まれる。つまり「桃≒母性・ 高潔・神聖」といったイメージで捉えてよいだろう。また、 撫子は花言葉に「大胆・貞節・純愛」を持つ。


性別こそ反転すれ、 外から見た大我さんのイメージにすべて合致するところだ。
(あくまで外から見た、という話だ)


周知のとおり、 大我さんはSixTONESの中で最もジャニーズ歴が長い。 高潔かつ神聖なイメージは、彼の育ちからも当てはまる。また、 ジェシーくんから度々言及されるとおり、 (主に外見の面で)女性性はSixTONESの面々の中でずば抜けているだろう。かつ、ジャニーさんに「髪に頼っている」と指摘され、( 衝動的にだろうが)髪を自ら切るという大胆さも持ち合わせる。


だから大我さんは、「僕らのピンク」であるし、また、 そうあるべきなのである。


そして、その「ピンク」は今年1年、 ピンク足りえる姿勢をより加速させている。 主に母性という点において。
例えば、FBbeautyに言及のあった「寛容さ」は、 理想的な母親像のうちのひとつだろう。
また、舞台に悩むジェシーくんへの頻繁なアドバイスや、 北斗くんへの接し方においてもまま親的な姿勢が見られる。
(単にグループのメンバーであるから、頼られているから、 というところで、 無理やり両親のうち母を引き付ける必要もないだろうが)


ピンクレンジャー観の醸成(仮)

同時に、ジェシーくんにおけるピンク観も考えておかないといけないだろう。
HIKAKINさんのコラボ動画において、ジェシーくんは「ガオー!」と吼える。これは推測でしかないが、ジェシーくんが初めて接したスーパー戦隊が『百獣戦隊ガオレンジャー』(2001年2月から2002年2月まで放映)であった可能性を示唆している。

 

1996年6月生まれのジェシーくんが4歳のときに始まった本作品。

「京本は絶対ピンク!」と決めたのはジェシーくんだけれど、 戦隊ヒーローのイメージはあっただろうか。

2015年のポポロにおいて、「ジェシーは赤レンジャー的な意味で赤」とされ、その話の流れの中で決めたのだから、恐らくあるだろうと私は考えている。

ガオレンジャーの紅一点・ガオホワイトは、スーパー戦隊には珍しく"白"のキャラクターだが、ヒーロースーツにも、パワーアニマルのガオタイガーにもピンクがあしらわれている。ピンク=女性のカラーという伝統があるからこそ、単純な白ではなく、この色が効果的に使われているのだろう。

 

また、ガオホワイトのキャラクター造形を見ると、(女性キャラクターだからだろうが)パワーこそないものの、変幻自在の技によって敵を翻弄する。男勝りで一途な性格だが、いつも仲間のことを気遣う優しさを持ち合わせる。厳格な家で育てられたため、礼儀正しく芯も通っている。

 

また、ガオレンジャー以降、ピンクレンジャーは2004年『特捜戦隊デカレンジャー』まで登場しないが、これは上述のことで説明できる。2002年は『忍風戦隊ハリケンジャー』。赤・緑・黄・青の4人のうち女性は青だ。これは上述の「人間の錐体細胞によって規定された もの」であることと、色のイメージの固定観念からの脱却を狙ったものだろう。2003年は『爆竜戦隊アバレンジャー』。(赤・青・黄・黒・白)。これも絵の具の三原色で説明できそうだ。赤・青に比して鮮明にうつるのが黄色であり、また無彩色の黒・白ではヒロインが前景化しない。

2004年にヒロインはピンクに回帰する(デカピンク)。2005年(マジピンク/レジェンドマジピンク)、そしてそろそろ戦隊ヒーローを卒業するであろう、ジェシーくんが9歳(10歳)の2006年(ボウケンピンク)まで、女性キャラで必ず出てくるのはピンクである。

つまり、10歳までの間に、ピンク=女性色と認識付けられている可能性が高い。

(なお、2004年『デカレンジャー』2006年『ボウケンジャー』には黄色の女性レンジャーが、2005年『マジレンジャー』には青の女性レンジャーが登場。ただし、デカイエローはデカピンクより長身、マジブルーは頼りないマジピンクに代わり家事全般を担う、ボウケンイエローはパワーキャラ⇔ボウケンピンクは分析や作戦を練るといった差異がある。)

 

また、スーパー戦隊にそこまで触れていなかったとしても、ピンク=女性の色、という固定概念は、私たちの生活の至る所に溢れていた。

おジャ魔女どれみ』のどれみ、『カードキャプターさくら』のさくら、『デジモン』の武之内空およびパートナー・ピヨモン、『NARUTO』のサクラ……等々、男女どちら向けかに関わらず、ピンクは基本的に女性の色、それもヒロイン格の色である。

ジェシーくんがよく真似しているドナルドダック、そのガールフレンド・デイジーダックも、ピンクのリボンがチャームポイントだ。

 

外見において最もピンクが連想されるメンバー。また、内面性においても、先輩後輩どちらにも慕われる包容力、往々にしてピンクに附される(外から見たときの)天然度、自分の芸事に妥協をゆるさない高潔さ、ピンクしか相応しくないだろう。

 

検討事項:「一番男らしい」

ただし、内面について、ジェシーくんはこうも言う。「一番男らしい」。

一本筋を通し、折れない心について触れている。

2015年のポポロで「女っぽいから避けてきた」色を、周囲が言うからと受け入れるのも、"男らしい"一面に含まれるだろうか。

 

ただし、あくまでファン向けのサービスとは言え、脇を覗いたり、頬を撫でたりするのは果たしてどう扱っているのか気になるところ。

 

自分のなかで一定の結論が出たら、またポツポツ書いていこうかな、と思います。