京本さんへ。生きててくれて、ありがとう。
(このブログにたどり着いた方へ)
開いてくださって、読んでくださってありがとうございます。
しがないバンギャルがSixTONESにどはまりし、京本担となった今なにを考えてるのか書いてるだけの、私のための文章です。
去年の夏にSixTONESに出会った人間なので、そこからしか見えていないことばかりですが、一笑に付していただけたら幸いです。
(本題)
京本大我さんへ。
芸能の仕事を選んでくれて、ありがとうございます。あなたが芸能人でなければ、私はこんなに素晴らしい人たちがいるってきっと知らずに生きていました。
私は自分が世界の片隅で生きてるように思っていました。
今、私はしごとでは簡単な文章を書いて暮らしています。
元々文章は大好きだったけれど、好きにどう向き合うのが正解かわからず、うまく行かない日々でした。
そんな毎日のなかで出会ったのがSixTONESでした。
音楽番組でのパフォーマンスを見て、あなたたちの魅力を知りました。
もともとデビュー期のCMや、YOSHIKIさんが楽曲提供をしたという話では知っていたのですが、私の世界にあなたたちが入ってきたのは、NAVIGATORが最初だったと思います。
初めはSixTONESのファンになりそうな自分に抗っていました。
音楽が怖かったんです。
大好きなバンドが解散してから、いつか終わるかもしれないものを応援するのが怖かった。
でもあなたたちが、その恐怖に勝てるくらいのパフォーマンスを見せてくれた。
そして、雑誌のインタビューやTVでのコメント、YOUTUBEなど、様々な媒体で知っていくうちに、京本さんが好きだって気づきました。
二世タレントである事実は、何度もあなたを傷つけてきたことでしょう。けれど、それすら力に変えるようなYOUTUBEでの振る舞いや、ラジオでの発言を聴いて、何て強い方なんだろうと思いました。
あなたの体験は私にはすることができません。ですが、田舎者の私でさえ、「〇〇さんちの娘か」「〇〇の妹だから、こうだよね」と言われるのが辛い時期がありました。
私の姉はおちゃらけるのが上手で、ムードメーカーで、明るく振る舞うことの出来る学校の人気者でした。だから、私が姉と同じ高校に進学したとき、「〇〇の妹でしょ? なんか面白いことできないの?」と、何人もの先輩や先生に言われ続けました。
でも私は、人を喜ばせるのが上手ではなくて、何人もの人をがっかりさせてきました。
お姉ちゃんみたいに上手にできないのはどうしてだろう。
誰にも見られたくない。
またうんざりされたらどうしよう。
そんなことを考えているうちに、家庭環境も相俟って、自分のことが大嫌いになっていました。
そこからずっと屈折したまま、大人になってしまいました。
田舎の狭いコミュニティにいる私ですらそうなのですから、あなたの感じていた辛さはきっと比にならないほどのものでしょう。
でも、あなたはそれで挫けてしまうような人ではなかった。
1万字インタビューで、過去の経験も読みました。
短い文章のなかで、イジメについても触れていましたね。
普段は陰キャラなのに、そのときだけは根性が座ってて、泣いたり誰かに相談するってことはしなかったんですよね。
(Myojo 2021.05より引用)
もし私があなただったら、負けてしまっていたと思います。あなたは本当に強い人だと思います。
『東京カレンダー』2021年4月号で言っていた舞台のお話もそうです。
舞台に穴をあけた後、降板か、舞台に立つのか。多くの人からのことばをもらった後、「支えてくれた周りの人たちを裏切りたくない」という気持ちで舞台に上がることができたのは、周囲の後押しも勿論大きいですが、何よりあなたがそこで負けずに、二本の足で立ち上がってみせたからです。
でも、ただ強いだけの人であったら、私はきっとあなたのことを好きになれなかったと思います。
私の青春期、一番苦しい時期を支えてくれたのは、ヴィジュアル系の音楽でした。
ねじ曲がってしまった私の心を受け止めてくれるような音楽でどうにか生かされて、ここから抜け出すために戦わなきゃ、と思う原動力になってくれました。
だから、あなたがエンターテイメントについてこう述べていたのを読んだとき、シンパシーを感じて、あなたを好きになった自分に納得しました。
(承前)でも、孤独な時間や本当に自分が滅入ってしまった時に心地良いなと感じたり、聴いていてなんとなく満たされるような感覚になるのは、意外とダークなサウンドでちょっと刺々しい音楽だったり、闇を感じるような曲かもしれません。
(BOURGEOIS 7TH EDITION より)
俺は気持ちが沈みやすいんだけど、そういう時は明るい音楽より、その時の気分に寄り添ってくれるような暗い音楽を聴くと逆に救われて、心地よくなる方かもしれない。
(TVガイド 2021.04.23号より)
今までアイドルが同じ闇を共有してくれると思ったことは、一度たりともありませんでした。
けれど、あなたのインタビューで、この人はファンと同じ闇を持っていて、それをさらけ出すことで励まされる人がいる、ということまで考えてことばを紡いでいるのだと思いました。
きちんと自分の暗部に向き合い、深くその思考の海に潜っていった上で、そこから浮上していくこと。
そして自分の在り方を他者に伝えることで、他者に力を与えせしめること。
あなたがそうしてもがいていることを知らなければ、私はあなたを尊敬し、応援しようとしなかったと思います。
私が今まで大好きだったバンドマンはみんな優しい方ばかりでした。
自分の闇をさらけ出し、ライブ空間では思いを解放するように暴れることを求め、そして様々なインタビューで、「暗い気持ちを持ったファンの子たちが少しでも楽になれたら」「同じ思いをしている子たちが、思いを解放できたら良いな」と言ってくれる人たちばかりでした。
同じ救いをあなたに感じました。
そして、しごとにおいてどう足掻けばよいのか、あなたの姿勢から学びました。
あなたが「自分も頑張るから、一緒に頑張ろう」と事あるごとに言ってくれることが本当にありがたいのです。
何度も文章にボツを出されて、埒が明かないからと先輩に任せることになってしまった日。うまく制作進行が出来なかった日。
悔しくてたまらない日にも、そのことばで踏みとどまってこられました。
次はどうやったら自分の力で役に立てるのか。どうやったら素晴らしい表現で人を惹きつけることができるのか。
あなたがパフォーマンスを向上させるのを感じる度、自分を奮い立たせることができるのです。
京本さんへ。生きててくれて、芸能の道を選んでくれて、ありがとうございます。
そして入所15周年。おめでとうございます。SixTONES結成6周年、おめでとうございます。
これからも向上し続けるあなたに負けないように、ライバルになれるように、私も頑張ります。
PS.絶対ないとわかってるんですけど、京本さんにもし会える機会があれば、この曲が入ったCDをプレゼントしたいなと思っています。
ネガティブベイビー/Develop One's Faculties
捨てたもんじゃない人生
まるで違う人のようだあの頃にはもう戻りたくない
地球に無事 降り立った
その出来事に感謝てるてるさん
「明日も晴れますように」自信がないんだ 邪魔でしかないんだ
そばにいれるわけはないんだネガティブベイビー
いつかその言葉と 卒業式挙げましょう3つ数えて 目を瞑ったら
あなたもきっと同じように怖がらないで 決めつけないで
さあ 始業式始めましょう